著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

子どもの斜視(2)治療開始は早いほどいい…弱視につながるケースも

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 さらに、アトロピンという目薬を使った治療法もあります。視力の良い方の目に点眼すると、一時的に視界がぼやけて見えにくくなるため、自然と斜視のある方の目を使うようになり、その発達を促すのです。

 こうした治療で改善が見られない場合は、手術を行います。

 乳幼児や学童期までのお子さんの場合、手術は全身麻酔で行います。子どもなので、局所麻酔では同じ体勢を保てないからです。通常は2泊3日程度の入院が必要ですが、手術自体は片目で約20~30分程度の比較的短時間で終わります。

 手術のタイミングは、斜視の種類によって異なります。生後6カ月以内に発症する「乳児内斜視」の場合は、一般的に2歳前後で手術を行います。一方、1~2歳ごろに発症する「後天性内斜視」は、発見後できるだけ早い時期に手術が行われます。なお、手術は保険適用です。

 そして、斜視の手術で特に大切なのが、術後の通院です。

 子どもの目は成長とともに変化していくため、手術で目の位置を整えても、時間が経つにつれて再び斜視に戻ってしまうことがあります。私たち医師はこれを「戻り」と呼んでいます。

 術後の定期的な通院は、この「戻り」がないかを確認するために非常に重要です。もし「戻り」が認められた場合には、再手術を検討することもあります。

【連載】一生見える目をつくる

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