顔を洗うだけで腰に激痛…病院では「骨に異常がない」その原因は“お腹の硬さ”かもしれない
「異常なし」の診断を盲信するな。痛みの意外な正体
耐えがたい痛みを抱えて病院へ駆け込むと、たいていはレントゲンやMRIによる精密な画像診断が行われます。そこで骨の隙間が狭くなっていると指摘されるか、もしくは「画像上はきれいですね。年齢的なものでしょう」などと告げられて診察室を後にするのが、よくある治療の流れです。
ですが、ここで医師の言葉をそのまま受け入れてしまうと、根本的な解決から大きく遠ざかります。病院の画像検査は、あくまで骨の変形や神経の圧迫など、あくまで構造的な異常を発見するためのツールにすぎません。
日常動作で発生する痛みの大部分は、骨や神経の異常ではなく、目には見えない「筋肉のサボり」と「使い方のアンバランス」による機能不全が引き金です。
人間の体の中には、働きすぎて疲弊しきった筋肉と、完全にサボって怠けている筋肉が混在しています。このパワーバランスの崩れが生み出す痛みの根源は、どれほど最新のMRIを撮影しても絶対に写りません。異常なしと言われても痛みが続くのは、あなたの気のせいではなく、筋肉が正しく連携して動いていない明確な証拠と言えるのです。
■腰痛の原因は、腰ではなく「お腹」に?
原因が特定できないとなると、次に多くの人が頼るのは「自己流のトレーニング」です。健康番組などの影響を受け、「腰が痛いのは腹筋が弱いせいだ」と思い込み、無理をして上体起こしを日課にする真面目な方も少なくありません。
驚かれるかもしれませんが、前かがみになったときに腰が痛むのは、腰そのものや腹筋が弱いからではありません。実は、前傾姿勢で痛みを訴える人の多くは、お腹側の奥深くに位置する「腸腰筋(ちょうようきん)」が縮んで硬くこわばっています。
腸腰筋は背骨から太ももの付け根を繋ぐ巨大な筋肉で、ここが硬く縮むと骨盤が前方へ引っ張られ、過剰な反り腰を作り出します。背中側の筋肉が常にお腹側から引っ張られ、ピンと張り詰めた反り腰状態になっているわけです。
すでに限界まで引き伸ばされた背中を、洗顔のためにさらに前へ曲げれば、腰が悲鳴をあげるのは当然の理屈と言えます。腰痛を本気で治したいなら、やみくもに鍛えるのではなく、まずはお腹の硬さを緩めなければなりません。
では、なぜよかれと思って始めた腹筋運動が、症状をさらに悪化させてしまうのでしょうか。次回はその恐ろしい逆効果の理由に迫ります。
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