「グルコサミン」が関節炎を抑える…日本のチームが仕組みを解明
体内で作られるもののほうが抗炎症作用は高いだろうと思いきや、結果は違った。それらには抗炎症作用が全く見られず、抽出・精製のグルコサミン(グルコサミン塩酸塩やグルコサミン硫酸塩)には抗炎症作用が確認された。
「さらに、グルコサミン塩酸塩が抗炎症作用を発揮するのに必要な構造を詳しく調べることにしました。するとグルコサミン塩酸塩によく似たアミノ糖の中でも抗炎症作用の有無が分かれることが判明しました。アミノ糖の分子は立体構造をしているのですが、驚いたことに、その中の1カ所の部分が上向きか、下向きかというほんの少しの違いによって、一方には抗炎症作用があり、もう一方には抗炎症作用が全くなかったのです」(中野研究員)
ここからが、研究のキモとなる。グルコサミンが炎症を抑えるのは、炎症の主犯格プロスタグランジンE2の生成を抑えるから。その理由として「グルコサミンが炎症のスイッチとなるシグナル伝達経路を阻害するからだろう」と考えられていた。ところが、研究でほとんど影響していないことがわかった。「グルコサミンが細胞内の代謝を変えるのでは」という新たなアイデアを出したのは、中野研究員と岡田大学院生だ。続く研究で、それが裏付けられた。


















