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曽我和弘
著者のコラム一覧
曽我和弘

大学卒業後、ゴルフ雑誌や米国医学雑誌の編集を経て、あまから手帖社に入社。一貫して雑誌畑を歩む。99年にクリエイターズ・ファクトリーを設立。食分野を中心に取材・執筆のほか、食文化の継承や食の流行を作ったりと多方面で活躍。JR大阪駅構内などの飲食店もプロデュース。駅ナカビジネスの仕掛け人とも呼ばれる。現在は大阪樟蔭女子大で講師も務め、関西食文化研究会座長でもある。

御所坊 餐房 閑(有馬)高級旅館で昼間に但馬玄の贅沢

 但馬牛の中に但馬玄なる牛肉がある。これは種類は但馬牛と同じで神戸牛レベルのもの。一般的な牛がフスマ(小麦の外皮)やトウモロコシを餌にするのに対し、但馬玄はゴマやそば、粟、少量のトウモロコシで肥育する。餌を代えるだけで肉質が変わるようで、但馬牛や神戸牛より脂はあっさりめ。これは従来の肥育だと、肥えさせて大きく育てるため脂が濃くなり過ぎるから。

 その分、但馬玄は体自体が大きくならないが、健康的に育っており、そこから取れた肉は、脂の融点が低く、さっぱりとしつこくないのが特徴だ。サシが入った神戸牛のうまさは残しつつ、口当たりがいいので量が食せるというわけ。但馬牛は年間8000頭が出荷されるというが、但馬玄は200頭ほど。いかに希少価値があるか、わかってもらえるだろう。

 この但馬玄を食せる所が有馬の「御所坊」。1191年創業の老舗旅館である。「御所坊」館内の「閑」は、宿泊客以外でも利用できる和食処。テーブル席と個室から成る店で、ここの鉄板でこの但馬玄の肉が焼かれて供されている。「ステーキは150グラムあり、神戸牛だとしつこく感じるのでとてもこれだけの量は味わえないでしょう。赤身肉で脂もあっさりしているので、年配の人にもお薦めです」と金井庸泰専務は話している。

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