馬車道の素敵食堂「ラ・テンダ・ロッサ」と友人の思い出
横浜港が開港して、今年で160年。関内と横浜港を結ぶ道路を外国人が馬車で行き来していたことから馬車道と呼ばれるようになった。そのエリアの一角に、「ラ・テンダ・ロッサ」はある。
横浜でライブやレコーディングがあったらうかがうし、ディナーライブも2回開催してもらった。テンダ・ロッサというのは赤いテントという意味で、通りには鮮やかな赤色が張り出している。今年21年目を迎えた70席の広い店内はいつも活気があり笑顔があふれていて、大好きな空間だ。
オープン当初は集客も苦戦していたそうだ。厨房の設計をアドバイスしたのは当時、一世を風靡していた東京・赤羽橋「カメレオン」の萩原シェフで、彼のところで働いていたスタッフが厨房を任されていた。
4年目にイタリアのトスカーナで修業をしていた現在の西沢健三シェフが帰国し就任した。彼は本格的なイタリア郷土料理に魅了され、それを日本で再現したいという野望を持っており、オーナーの大倉さんが求めていた方向性と一致しての起用だった。するとお客さんが増え始め、ほどなくしてランチもディナーもほぼ満席となった。