気候変動後進国ニッポン…頼りになるのは「地方自治体」
2度の「化石賞」
日本が気候変動で世界をリードしていくことはつくづく難しいと思った。近年、日本や海外で記録的な高温や強大化した台風による豪雨、さらに熱波、干ばつ、海面上昇など温暖化により引き起こされる大規模な災害が相次いでいる。気候変動は、地球規模での緊急課題になっているのだ。
昨年末にはスペインで開催された第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)に、日本政府代表として小泉進次郎環境相が出席し講演した。ところが小泉環境相は会議で存在感を示すどころか、国際環境NGO「気候行動ネットワーク」(CAN)から地球温暖化対策に後ろ向きと認定される「化石賞」を贈られ帰国した。
それだけではない。国連のグテーレス事務総長がCOP25の開催時に、温暖化対策の強化と石炭火力発電の利用をやめるよう世界に呼びかけた翌日、梶山弘志経済産業相は閣議後の会見で「石炭開発、化石燃料の発電所は選択肢として残しておきたい」と発言、梶山経産相も不名誉な「化石賞」を贈られたのだった。