中国「二人っ子政策」で国内の精子バンクが深刻な供給不足
人口14億の中国は「一人っ子政策」を30年ほど実施してきたが、今後の人口減少をにらみ、2016年に「二人っ子政策」に切り替えた。そのため不妊治療をするカップルが増加し、各地の精子バンク(精子庫)では「深刻な供給不足」といった状況に陥っている。
中国版ツイッター「ウェイボー(微博)」などでは、精液提供を求める広告がアップされ、なかには「腎臓を売らなくても精子でiPhoneが買えます!」といった、不謹慎なものまで登場。
これに対し、「俺でよければ、いくらでもどうぞ!」「女性ナースが手伝ってくれるのかな?」などといった書き込みが相次いだが、精子提供者になるには厳しい審査基準がある。中国国籍で、高学歴や高身長、本人および家族の病歴なども問われる。
実際の精子提供では、7日前から“禁欲”が求められ、精子バンクの個室で自分一人で採取するが、部屋には中国で人気の蒼井そらなどの日本製のAVが完備されているという。謝礼は、最初の精子検査用の採取では、30~50元(約470~790円)だが、合格すると数カ月間に10回ほどの精子提供が求められ、1回に300元(約5000円)が支給される。さらに、精子が活用されると1000元(約1万6000円)を受け取ることができる。
なお、精子提供者の条件には「社会主義の祖国を愛し、中国共産党の指導を支持する者に限る」というのも掲げられており、あるウェイボーの書き込みは、以下のようにやゆしている。
「国家と党への献身は、精子から始まる! かくして愛国者のDNAは引き継がれるのだ」