専門家厳選の初心者向け「ボードゲーム」コロナ禍に効果大
「ボードゲーム」はボード(盤)の上で駒を動かすなどして遊ぶゲーム。「すごろく」「人生ゲーム」「モノポリー」などでお馴染みだが、その数は1000種類以上にも及び、人気ゲームは世界大会も開かれるほど。コロナ禍において、家族の絆を密にする効果が期待される。一般社団法人「ボードゲーム」の岩田慎太郎会長にオススメのゲームを教わった。
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ボードゲームの最大の魅力は対話が生まれること。
「テレビゲームやスマホゲームと違い、ボードゲームの魅力は他人との会話や交流が生まれること。楽しみながらさまざまなスキルを身につけることもできます。私の息子は小学生になる前からボードゲームを通して分数や確率の概念を学び、かけ算ができるようになりました」
岩田会長オススメの初心者向けボードゲームは次の通り。
カタン
全世界で3000万個以上売れている超大ヒットゲーム。カタンという無人島を舞台に、拠点となる開拓地や家を建て、そこから島全体を開拓していく。
「1995年にドイツ年間ゲーム大賞受賞。発売当時から現在まで、ボードゲームの人気ランキング1位を獲得し続けています。他のゲームにはない“交渉”という要素が盛り込まれており、プレーヤー同士の会話が弾みます。ゲームの鍵となるのも交渉ですので、このゲームをやると自然とコミュニケーション力が上達するでしょう。私が開催するゲームイベントや企業研修でも『人見知りが直った』という声をいただいております」
価格(税込み=以下同)=3299円(トイザらスオンラインストア)
●プレー人数=通常3人または4人
●対象年齢=8歳くらい~
●魅力=資源の交換を通して会話が生まれる
カルカソンヌ
南仏に実在する城塞都市カルカソンヌをモチーフとしたゲーム。地形タイルを矛盾のないようつないでいくことで、都市の地図を作り上げる。同時に配下の駒を周辺の道路や都市、修道院や草原に送り込み、領地の獲得を狙う。
「2001年ドイツ年間ゲーム大賞の受賞作。2人用ならこちらがオススメです。プレー時間も30分程度とお手軽。大きな絵を2人で創作していく楽しみもあります。また、運だけでなく戦略性も求められるため、子供から大人まで幅広い層に人気のゲームです」
価格=7980円(Amazon)
●プレー人数=2~5人
●対象年齢=7歳くらい~
●魅力=プレーヤー同士で協力できる
ジャスト・ワン
プレーヤー全員で力を合わせて遊ぶ協力型のボードゲーム。まずプレーヤーの1人が「解答者」となり、自分だけが見えない秘密の言葉を1つランダムに選ぶ。他のプレーヤーは解答者が秘密の言葉を推理しやすいヒント「アーモンド」「白い」「ベルギー」「甘い」などを1つずつ考える。ただし、「カカオ」などヒントがかぶると無効になるので、なるべく遠いヒントを考えるのがコツ。お互いの考えを想像しながら、解答者に秘密の言葉(正解はチョコレート)を当てさせる。
「2019年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞。こちらは全員で協力していくゲームですので、仲間との結束力が求められます。いわゆる連想ゲームですから、ルールも単純。家族や友人、カップルでやっても面白く、絆が深まります」
価格=3080円(Amazon)
●プレー人数=3~7人
●対象年齢=8歳くらい~
●魅力=みんなのヒントから答える連想ゲーム
ピクチャーズ
指定された秘密の写真を靴ヒモや色付きのキューブ、記号が描かれたカード、石と木の棒、積み木などの道具で表現。16枚の写真のうちどの写真かを当てる。
「本年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞しています。最新の大賞受賞作品ということでご紹介させていただきました。こちらもジャスト・ワンのような連想ゲームですが、言葉で伝えるのではなく、積み木やヒモなどを使って創作するのが大変ユニークです」
価格=9000円(Amazon)
●プレー人数=3~5人
●対象年齢=8歳くらい~
●魅力=表現力やセンスが問われる
ワードバスケット
箱の中にあるカードの文字で始まり、自分の持っているカードの文字で終わる3文字以上の言葉を考え、思いついたらその言葉を口に出しながら該当するカードを箱の中に投げ入れる。順番はなく、思いついたらどんどん言葉を言ってカードを箱に投げ入れ、最初に手札を全てなくしたプレーヤーの勝ち。
「プレー時間も5分程度なので、子供から大人まで多人数で手軽に楽しみたい時にオススメです。ゲーム内容も〈しりとり〉に近いので、ルールの把握も簡単。語彙力と発想力が求められるため、脳の活性化にもとても良いと思います」
価格=1500円(メビウスゲームズオンラインショップ)
●プレー人数=2~8人
●対象年齢=10歳くらい~
●魅力=日本生まれの「しりとり」のゲーム