レアな柄の猫が飼いたければ保護猫も検討を
純粋な日本猫のしっぽはジャパニーズボブテイルといわれ、かぎしっぽですが、遺伝的には劣性のため、洋猫との混血だと、真っすぐの方が多いと思います。調べたわけではなく、30年以上獣医師をしている中での経験則ですが、この子は違いました。シャム系の真っすぐなしっぽなら濃いめの茶色で単色がほとんどですが、しっぽの柄だけは日本猫の血が勝ったようです。
ほかに日本猫と洋猫との混血では、長毛種との混ざりで、我々は半長毛と呼んでいます。保護猫の1~2割は、このタイプです。私が飼っていた3匹の保護猫兄弟のうち2匹は半長毛で、1匹は長毛でした。この兄弟にも洋猫の血が入っていたと思います。
その一方、アビシニアンのような硬い短毛に日本猫のキジトラ柄が出ている子もいました。これも珍しい柄です。
ペットショップやブリーダーさんでは、このような柄を想定して繁殖させているといったことは聞いたことがありません。何匹もメスとは別の純血種を所持しているブリーダーはいないでしょうし、逆もしかりです。また、日本猫に純血種を繁殖させ、思惑通りの見た目が生まれる保証もありません。