5月1日に秋篠宮夫妻が京都の泉涌寺に…“神道”信仰の皇族と「菩提寺」
これによって、泉涌寺は皇室の菩提寺となり、「御寺」と呼ばれるようになった。境内には霊明殿という建物があり、そこには天智天皇から昭和天皇までほとんどの天皇の位牌が祀られている。
ただし、明治に時代が改まると、政府は神道を「国家の宗祀」と位置づけ、神仏分離をはかる。それによって、皇室の信仰も神道が中心になり、宮中からは仏教に関係するものが撤去される。それまで宮中では、歴代天皇の位牌を「お黒戸」と呼ばれる仏間で祀っていたが、それが泉涌寺に移され、霊明殿に位牌が安置されるようになった。
明治に入って、天皇は京都から東京に移り、皇居には宮中三殿が設けられて、宮中祭祀が営まれるようになる。当初の段階で、政府は、皇室から仏教の信仰を排除することに力を注いだため、もともと出家した経験があり、仏教の信仰を持っていた山階宮晃親王が亡くなった際、遺言で仏教式の葬儀を望んだにもかかわらず、それは許されなかった。ただ、こっそりと関係者が仏教式の葬儀も営んでいる。
その後、そうした厳格な姿勢は緩和されるようになり、天皇や皇族が泉涌寺を訪れることも珍しくなくなった。秋篠宮夫妻が御遠忌の法要に泉涌寺を訪れたのもそのためで、そこには皇室が現在でも仏教の信仰と無関係でないことが示されている。
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女系天皇の議論が進まないのはなぜか?●関連記事【あわせて読む】『議論進まぬ女系天皇論 保守派の「皇位の継承は126代のわたって男系で継承されてきた」は事実に基づかない主張』…で、島田裕巳氏が解説している。
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