著者のコラム一覧
井上顕滋非認知能力開発専門家

非認知能力開発の専門家。日本初の非認知能力開発専門塾「Five Keys」設立者。最先端の心理学と脳科学を融合させ、人の能力を最大限に引き出す独自の能力開発メソッドを確立した。3000社以上の企業幹部指導や、オリンピック日本代表選手のメンタルトレーニングを担い、圧倒的な実績を上げる。未来の成功者を育てるため教育活動に尽力し、これまで指導した保護者は6万人を超える。著書に『12歳までに伸ばしておくべき 5つの非認知能力』などがある。

「うちの子、ADHDかも?」と悩む前に…親が知るべき「本当のADHD」と「勘違いADHD」の決定的な違い

公開日: 更新日:

「勘違いADHD」を防ぐ・改善する具体策

 家庭で取り組みやすいのは、「ペアレンタルコントロール」で1日の使用時間に上限を設定することです。
 子どもの前頭葉は未発達であり、「自分の意思で時間をコントロールするのは難しい」という現実を親は理解する必要があります。

「いきなり取り上げると大泣きされる」などの問題がある場合は、「1日3時間→2時間半→2時間・・・」と段階的に使用時間を減らしてください。少しずつ制限をかけるだけでも脳への刺激量は確実に減ります。その上で、スクリーンから離れている時間に、前頭葉の機能を活性化させる有酸素運動を取り入れることも重要です。

 米イリノイ大学が7〜9歳の子ども221名に行った調査では、放課後に運動をしたグループは衝動を抑える能力が約3.2%、注意の切り替え能力が約4.8%改善し、注意力に関係する脳活動の向上が認められました。このように子どもの場合でも、運動で集中力や自己コントロール能力を高められます。マインドフルネスにも前頭葉機能を向上させる効果がありとされていますが、子どもにとっては退屈な場合が多いため、まずは楽しく取り組める運動から始めるのが良いでしょう。大切なのは、少しずつスクリーンタイムを適切に管理し、前頭葉を刺激する活動を取り入れ続けることです。

 最後に、「うちの子、ADHDかも」と悩んでいるなら、まずは一度立ち止まり、“本当のADHD”か“勘違いADHD”かを見極める視点を持ってみてください。先天的なものだと決めつけずに対処方法を模索することが大切です。
 
 スクリーンを完全に「悪」として排除するのは非現実的ですが、「どのように向き合うか」「どのくらいの時間見せるか」を意識しコントロールするだけで、子どもの脳への影響は大きく変わります。同時に運動や遊びを取り入れることで、前頭葉をはじめとする脳の健全な発達をサポートできるのです。脳の発達の仕組みを理解し、生活環境を整えることは、リスクを防ぐだけでなく、子どもが本来持つ能力や可能性を伸ばすことにつながります。不安になりすぎず、前向きに、一貫性を持って取り組んでいってください。

  ◇  ◇  ◇

 子どもの人生にかかわる非認知能力を知っておきたい。関連記事【こちらも読む】「非認知能力」って何? テストの点数より、子どもの一生を左右する「スコア化できない力」の正体とは…も著者が解説しています。

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