反省ゼロでマイナス金利押しつける 黒田日銀に銀行が怒り
日銀・黒田東彦総裁が2013年4月に「異次元緩和」(黒田バズーカ)と銘打ち、大規模な金融緩和策に踏み切ってから、4日で丸3年。
黒田総裁は当初、マネタリーベース(資金供給量)を2年間で倍増させ、2%の物価上昇率を実現――と豪語していたが、2%達成どころか、生鮮食品を除く消費者物価指数(CPI)の最近の上昇率は0%近辺で推移している。
もはや「バズーカ失敗」は明らかだが、黒田総裁は先月31日の参院財政金融委でも「量的な限界はない」と強弁するなど、“愚策”の反省はゼロ。そんな黒田日銀の無責任体質に対し、いよいよメガバンクから怒りの声が上がり始めた。
「愚策の責任を俺たちに押し付ける気なのか」――。メガバンク行員が怒りの矛先を向けるのが、日銀が1月に、2月からの導入を発表した「マイナス金利」だ。
日銀が1日に発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)で、金融機関の業況判断指数(DI)は銀行業で8ポイント、保険業で21ポイントとそれぞれ悪化した。いずれも「マイナス金利」で、収益悪化や債券の運用益低下が懸念されたためだ。