住宅ローン完済し子供も独立 贅沢な暮らしで貯金が半減…
【Y家の現状】
定年後リタイア生活に入った夫(64歳)と妻(61歳)の2人暮らし。
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Yさんは55歳のとき役職定年となり、“先が見えた”気持ちになったそうです。以来、60歳定年になっても雇用延長はしない――と次第に決意が固まっていきました。
その間、2人の子たちは社会人になり、住宅ローンも60歳時点で完済という状況。ある程度、貯金もあったので生活は何とかなるだろうと考えたそうです。また、今までの部下の下で働くことにも少々抵抗があったとか。
4年前、定年した年は、ちょうど結婚35周年。2つのお祝いを兼ねて少し贅沢に夫婦で海外旅行をすることに。長年の苦労をねぎらう意味で、何事もワンランク上を選びました。その旅で出会った人と帰国後も交流を続けることになりましたが、彼らは普段から“ワンランク上の暮らし”をしている人たちでした。
Yさんは、この3年余りの間の収入は、特別支給の老齢厚生年金だけ。不足分は貯蓄を崩しながら暮らしてきました。ワンランク上の知人との付き合いは、“背伸びをする形”だったのは言うまでもありません。