倒産危機を乗り越えた 鹿児島老舗麹屋3代目の逆転人生<前>

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「源麹研究所」会長 山元正博さん<前編>

 日本酒や焼酎をつくるには、主原料となる米やサツマイモだけでなく、「麹」も必要だ。麹をもとに原料を発酵させ、アルコールをつくり出す。

 さらに麹の元となるのが「種麹」で、これをつくるのが「麹屋」だ。全国に数社あるが、焼酎に使われる黒麹・白麹をほぼ独占しているのが鹿児島県霧島市にある「河内源一郎商店」。3代目会長の山元正博さんはこう言う。

「創業から100年以上ですが、いまだにほとんどが手作業。種麹を培養するために麹菌を植え付けた米を均等に盛り上げる必要があるのですが、それには熟練の技が必要だからです。また、風を送ると胞子が付かないので作業場には空調がなく、温度30度、湿度100%の過酷な状況で、職人は汗水たらしながら励んでいます」

 そうやって苦労してつくった種麹1袋300グラムから焼酎約800本分の麹ができる。蔵元のニーズに合わせ、微妙に種麹の種類を変えるといい、例えば有名な芋焼酎「黒霧島」も、同社の開発した種麹を使用して生み出されたものだ。

「いまや焼酎づくりに欠かせない黒麹・白麹ですが、発見・製品化したのは私の祖父で創業者の河内源一郎です。“麹の神様”と呼ばれ、その名をとったカワチ菌は学術名にもなりました」

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