“1000年に一度”のトンガ大噴火…想定外の災害に対する心構えとは
16日未明に岩手県、奄美群島、トカラ列島に津波警報が発表され、北海道から沖縄にかけて広い範囲で津波注意報が出されました。津波警報は、ただちに高台などに避難する必要がある「危険度が高い」という警報です。
今回の津波はトンガの海底火山の大噴火が原因です。トンガ近辺の島々は全面的に津波に襲われました。まさしく世界は激動の時代であり、想定外の災害の多発・戦争・金融危機が激動の特徴です。
津波の高さ3メートルの警報でしたが、標高4メートルだったら安心ということではありません。静かに水位が3メートル増えるのではなく波として陸を上っていくので、かなりの標高まで上がります。
津波は河口から川を上っていくので上流から川が氾濫して洪水になる可能性もあります。上流から津波が来るということです。津波が川を上ることを遡上といいます。
東日本大震災の時、津波は宮城、岩手を流れる北上川を遡上しました。なんと河口から49キロ上流まで上ったのです。結果、海も見えない山や田に囲まれた上流の川の堤防が1キロにわたって決壊し、その地域の多くの家が流されました。被害は河口から12キロ付近まで及びました。川を遡上するスピードは時速40キロもありました。遮る物がない川では津波のスピードは陸の1.5倍の速さで遡上するそうです。