安倍派は裏金「不記載」どころか選挙に流用か…高まる「議員本人」公選法違反で立件の可能性

公開日: 更新日:

森喜朗政権時から始まったか

 安倍派が裏金を選挙に流用していたことを示唆する怪文書も永田町で出回っている。怪文書には、森喜朗政権時に実施された2000年の衆院選から〈裏金づくりが始まった〉などと記されている。一部週刊誌が、森元首相が派閥会長の時代から裏金づくりが始まった、などと報じていたが、やはり、安倍派は国政選挙のために裏金づくりに手を染めたのか。安倍派の裏金を巡っては、これまで「派閥の会計責任者はともかく、議員本人を政治資金規正法違反の不記載で立件するハードルは高い」という指摘が専門家から上がっていた。しかし、裏金を選挙で使っていたなら、議員本人が公職選挙法違反に問われるのではないか。元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士が言う。

「国会議員は複数の政治団体の代表を務めています。政治資金規正法違反の不記載で立件する場合、どの政治団体への不記載の問題なのか特定するのが困難です。しかし、裏金を選挙に流用していたとなると話は全く別で、立件のハードルはグッと下がる。公選法は、選挙資金の出入りについて『選挙運動費用収支報告書』に記載するよう義務付けています。基本的に、報告書に記載する主体は議員事務所の出納責任者ですが、議員本人には記載するよう指示を出す責任がある。裏金を受け取りながら、収入を報告書に記載していなければ、議員本人が公選法違反の虚偽記入に問われる可能性がある。議員本人の立件も十分考えられるでしょう」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    日米関税引き下げは「合意文書なし」の口約束…チラつくトランプ大統領の“ちゃぶ台返し”

  2. 2

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 3

    東芝ライフスタイルが白物家電世界2位メーカー中国「美的」傘下で生まれ変わったこと

  4. 4

    トランプ大統領が熱烈支持層と対立のナゼ? エプスタイン事件めぐりMAGA派を「愚かな人々」呼ばわり

  5. 5

    リゾート開発計画に揺れる野沢温泉村の村長に聞いた「ニセコでも白馬でもない独自文化の根付く唯一無二の村をつくる」

  1. 6

    元安倍派・豊田真由子氏が「羽鳥慎一モーニングショー」で暴露!“パー券販売”の驚愕実態にSNS震撼

  2. 7

    「エムット」の商標巡り“ニアミス”騒動も…三菱UFJ銀はポイント還元率最大20%ブチ上げ預金獲得強化へ

  3. 8

    新型ダイハツ ムーヴに初試乗! スライドドア化は是か非か? 王者ホンダN-BOXと比べてみた

  4. 9

    ロック板のないパーキングって不正利用されないの? 管理・運営全国5000カ所以上のエコロシティに聞いた

  5. 10

    日銀アンケートで「1年後の物価も上がる」85%の衝撃…識者も「これ以上の節約は無理」と

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」