著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

ニトリHD(上)似鳥昭雄会長10年ぶりの社長復帰は「創業者の宿痾」

公開日: 更新日:

 白井氏は北海道の出身。1979年宇都宮大学工学部卒。化学を専攻していたがニトリが就職雑誌に載せた「完成されたものほど、つまらないものはない」という言葉に共感し、畑違いの家具販売会社に飛び込んだ。

 14年に事業会社ニトリの社長を任され、中国への進出が始まった。店舗の用地の確保、現地社員の雇用教育、店舗運営の実地指導など実務全般を取り仕切った。

 白井氏は中国進出を迅速にやり遂げた。これが社長の椅子を託した理由だという。同氏は現在もニトリHDの社長だ。

 ニトリHDの常務執行役員の永井弘氏(59)がニトリの取締役に就任して国内事業の責任者となる。同氏は15年9月に入社する以前は、ユニクロを展開するファーストリテイリングの執行役員としてグローバルマーケティングを担ってきた。事業会社ニトリで似鳥社長に次ぐナンバー2のポジションに抜擢された。

 似鳥氏は「早ければ1年後」に永井氏をニトリの社長に登用する意向だという。

 “ポスト似鳥”は生え抜きの白井氏が1番手だった。「32年の売上高3兆円目標を達成するため、欧米企業のM&Aで店舗数は3000店(23年3月末で902店)を上回る可能性が出てきた」と力を込める。

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