著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

初出店から40年! ビジネスホテル「東横INN」がついに悲願の全国制覇へ

公開日: 更新日:

 土地のオーナーにホテルを建ててもらい、それを丸ごと借り上げて自らは運営に特化する、というのが東横インの基本的なビジネスモデルだ。その方が早期大量出店が可能なうえ、資金調達や減損など資産価値下落のリスクを減らせる。ただ高知ではオーナーとなかなか折り合わず、最終契約に至らなかったようだ。

 そうしているうちに襲ってきたのが新型コロナウイルス禍だ。行動制限に伴う企業の営業活動自粛などでビジネス需要は一気に蒸発。コロナ禍前の2019年3月期で907億円あった売上高は21年3月期には429億円へと半減超に。141億円の黒字だった営業損益は160億円の赤字に転落した。

 そのコロナ禍がほぼ収束したことで今回「悲願」(関係者)だった高知進出にこぎつけたことになるが、需要が元に戻ったわけではない。23年3月期の売上高は807億円とコロナ前対比9割弱の水準。営業損益は5.71億円の黒字に過ぎない。何よりビジネスパーソンの働き方自体が一変した。

 高知初進出が新たなフロンティア開拓へ向けた出発点になるのか。まだ見通せない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー