著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

住宅、自動車、ボーナス…年末は庶民の景況感が透けて見える

公開日: 更新日:

「103万円の壁」などを考慮して、15~24歳のパート・アルバイト約60万人が年収50万~149万円で就業調整をしているという。ただ、法曹や会計士などを目指すような学生は受験勉強に追われ、理系学生も実験やリポート提出に大忙しでアルバイトをせず、大学生活を送る。実は、これらの学生が大手企業の求める即戦力、将来の幹部候補生だ。

 大手電機メーカーは、横並びで同額支給の初任給見直しを始めた。職務内容に沿って処遇する「ジョブ型人事」を新卒にも広げ、優秀な人材の採用や抜擢につなげる。特にIT人材の獲得競争は激化している。システム開発企業では2025年4月入社の新入社員から、必要な能力などを明確にした職務記述書を入社前に提示、IT系資格を持つ新卒の給料を引き上げる。世界を席巻する米IT企業並みに、初任給から格差をつけ、即戦力の人材確保である。

 経営学的に企業の社員は「3分の1は必要な人、3分の1は居ても居なくてもいい人、3分の1は居ないほうがいい人」で構成されている。

 旧ツイッター(X)を買収したイーロン・マスク氏は、従業員を短期間にほぼ半減させ、ぜい肉を切り落とし競争力を強化した。「優秀な社員だけ残ればいい」ではないが、極論すれば、将来の景気減速に備え、少数精鋭、一騎当千の人材だけの人事戦略である。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃