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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

米中がしのぎを削る最先端分野の開発競争…日本はカヤの外か?

公開日: 更新日:

 さて、米国では「チップコン2025」(7月7~10日)がカリフォルニア州サンノゼで開催された。チップレット(大規模集積回路を複数の小さなチップに分割し、それらを組み合わせて1つのパッケージにまとめる技術、およびそれぞれのチップのこと)と、異種チップ集積(異なる製造プロセスや機能を持つ複数のチップを組み合わせて、1つのパッケージに集積する技術)のイベントだ。もはやIT先端技術は、メモリー、GPU、CPUなど個別半導体ではなく複合製品である。

■異種チップ集積の米中開発競争が激化

 同イベントに登壇したエヌビディアは、AI半導体の性能を高めるには、チップレット間のインターコネクト技術の高度化が不可欠とした。自動運転、人型ロボットなどの土台にもなるチップレット。異種チップ集積の米中開発競争が激化するだろう。

 米国の資産運用会社インベスコによると、世界の政府系ファンド(SWF)は中国への関心を大幅に高めており、約60%のSWFが今後5年間に中国への投資配分(特にハイテク分野)を増やすとの意向を示した。

 日本では国政選挙の話題にもならない最先端分野の開発競争。米中貿易戦争の深淵に注目したい。

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