政局不安で高市トレード急ブレーキ…「株・円・国債」トリプル安の“サナエ・ショック”の足音
円相場は総裁選前日の3日夕から一時1ドル=153円台まで6円近くも円安が進行。14日の東京市場の円相場は日経平均急落を受け、リスク回避から円買いが強まったものの、1ドル=151円台に張り付いた。
国債市場では、長期金利の指標である新発10年債の終値利回りが低下。前週末比0.030%低い1.660%だったが、年限が10年を超える超長期債金利は上昇(価格は下落)した。
「高市新総裁の誕生で一気に円安・債券安が進みましたが、思ったほど強い逆回転は起きていません。円も債券も買い戻す動きにはつながっていない。結局、『何も決められない日本』への不安が円資産の魅力低下につながっているのでしょう。株安・円安・債券安のトリプル安に陥るリスクをはらんでいます」(斎藤満氏)
英国では2022年、トラス元首相が財政規律を度外視した大規模減税を打ち出し、国債増発とインフレ加速の懸念からトリプル安の「トラス・ショック」につながった。次はサナエ・ショックか。
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不安定な政局に日本経済は振り回されっぱなしだ。【もっと読む】【さらに読む】で詳しく報じている。