東証で新たな動き…1月~7月までに上場廃止を選択する企業が過去最多のナゼ
■メリットは薄れたか…
先の日本取引所グループのデータでは、他社による買収(LBO)で非上場化した企業が最多で、親会社と子会社がそれぞれ上場する親子上場の廃止、MBOによる非上場化が続く。
企業は上場することで社会的信用度が高まり、市場での資金調達が可能になる。また優秀な人材の確保も有利になる。こうしたメリットを享受しながらも非上場化を選ぶ企業が増えているのは、上場のメリット以上に“村上ファンド”を代表とする物言う株主や、海外のファンドによる買収リスクを避ける方が企業価値を維持できるとする判断が背景にある。
また、上場後の上場料や、監査費用、コーポレートガバナンス費用やIR費用など毎年多額のコスト(数千万円といわれる)がかかることも非上場化企業が増える大きな理由だ。日本個人投資家協会理事で証券アナリストの木村喜由氏が言う。
「上場廃止は物言う株主などうるさい株主を一瞬にして追い出すことができる。企業は人手不足で新入社員獲得に少なくとも100万円がかかります。関連会社や子会社を非上場化して完全子会社化などにすれば維持コストを抑え、経営陣は自分たちの戦略で自由に動き主導する経営ができる。いまアメリカでは非上場化で上場会社がどんどん減少してきています」
現在、東証の上場企業は3896社(8月7日現在)だが、上場企業の非上場化の動きは今後さらに広がりそうだ。
(木野活明/ジャーナリスト)



















