情報漏洩も芸能人の結婚発表も狙いは同じ 元博報堂のPRプランナーが解説する被害企業と芸能事務所の広報戦略
博報堂時代によく覚えているのが、2000年の雪印による牛乳への黄色ブドウ球菌混入で14780人が食中毒になった一件。私がいた部署は企業の広報部がクライアントで、危機管理も対応する部署だったことから、先輩が雪印の対応に当たっていた。当時の雪印の社長が会見で「私は寝ていないんだよ!」と逆ギレするシーンは広報史上稀に見る「失敗広報対応」として記憶されることとなる。
あのときも、大手企業の異物混入発表が相次いだときだった。ミツカンは缶入りスープや鍋つゆの素に、製造工程で虫の混入を発表し、製品を回収した。コカ・コーラはファンタの缶製品に、鉄粉やプラスチック片、カビが混入しているとして、数十万本〜数百万本規模の自主回収を発表。ハウス食品もレトルトカレーなどにプラスチック片が混入した可能性があるとして自主回収を急いだ。
■「いかにして目立たないように発表し、世間が注目しない状況を作れるか」
私自身も当時担当していた食品メーカーの商品に銅線が混入していたことを発表する件に携わった。この時、メーカーと我々下請けが考えるのは「いかにして目立たないように発表し、世間が注目しない状況を作れるか」である。隠蔽するのは言語道断だが、とにかく目立たないように世間に公表したいというマインドになる。企業のイメージを守るためである。


















