巨人、楽天はハワイへ…優勝チームのV旅行は「古い発想」と識者

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 巨人の関係者が10日、米・ハワイへ優勝旅行に出発した。11日には、日本一になった楽天も同地へ旅立つ。ポスティングによるメジャー移籍か残留か、去就が決まらない田中は参加しないが、プロ野球のセ・パ優勝チームはこの時期、関係者が家族を伴い海外旅行に出かけるのが慣例になっている。

 星野監督に言わせるとV旅行は選手への「ご褒美」だけではなく、シーズン中に裏方としてチームを支えたスタッフへの「恩返し」だというのだが、プロ野球ファンの吉川潮氏(作家)は、「今は海外旅行をありがたがる時代ではない。若い選手は旅行先でも監督、コーチに気を使いたくもないでしょう。裏方への恩返しというのなら、旅行にかかる費用をボーナスとして現金で渡し、それで家族や気の合う者同士が好きなところに遊びに行けばいいのです。優勝して海外旅行なんて古い発想ですよ」と言う。

■メジャー選手は旅行どころじゃない

 大リーグはどうなのか。メジャー事情に詳しいスポーツライターの友成那智氏が言う。

「メジャーは毎年、30球団で約250人がFAになる。チームの看板選手でもライバル球団へ移籍することがある。チームへの帰属意識は低いし、中南米出身の選手は10月末からウインターリーグに出場しているから、旅行どころではない。それでもシーズン終了時は、裏方への気遣いを忘れません。例えば救援投手はブルペン捕手に数百ドルから数千ドルを渡す。ポストシーズンに進めば、遠征の手配をするトラベルマネジャーや用具の手入れをするクラブハウスマネジャー、芝の長さやマウンドの硬さを調整してくれるグラウンドキーパーなどに相当額が分配される。その額は各球団の選手会が決めている」

 参加する人数や滞在日数にもよるが、ハワイなら1チーム3000万円から5000万円もかかるといわれるV旅行。誰も喜ばないなら再考するべきだ。

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