世界中が羨んだ オランダ監督ファンハールの“費用対効果”
前回準優勝のオランダ代表を率いたファンハール監督(62)。3位に終わったものの、その評価が世界中でうなぎ上りだ。
オランダは今大会前、前回覇者のスペインや南米の古豪チリと1次リーグで同組に入ったこともあり、下馬評はイマイチ。大手ブックメーカーの優勝オッズでも五指に入っていなかった。
ところが、いざ開幕すると、試合終盤に投入するサブの選手が次々に活躍し、スペイン、チリに圧勝。グループ1位で1次リーグを突破し、決勝トーナメントでも強豪国を次々と撃破。準決勝でアルゼンチンにPK戦で敗れたものの、「ファンハール・マジック」が注目を集めた。今や「オランダ史上最高の監督」と評されている。
高い評価は年俸が安いことも大きい。
同監督は今大会終了後、年俸4億円でイングランドの強豪クラブ「マンチェスター・ユナイテッド」の監督に就任することが決定済みだが、12年から3年間率いたオランダ代表監督の年俸はおよそ2億5000万円。これはロシア・カペッロ監督(年俸約9億5000万円)、ブラジル・スコラリ監督(同6億円)、イングランド・ホジソン監督(同5億5000万円)、ドイツ・レーウ監督(同3億5000万円)らに比べるとかなり「お得感」がある。各国のサッカー協会幹部らは、「ウチも招聘できたのではないか」と苦虫をかみつぶしているというのだ。