浅尾の先発転向に賛成の権藤氏 「中日のやり方」への不満語る

公開日: 更新日:

 だが、瞬発力は年齢とともにいずれ衰える。その前に、瞬間的なパワーに頼らないバランスのいい投球フォーム、力で押すだけではない投球スタイルを身につける必要があると思った。そのためには、先発転向が近道だと考えたのである。

■間違いなく選手寿命は延びる

 ここ3年、右肩を痛めて苦しんだことを考えても、先発という新たな道を進んでいくのはいいことだ。これは、同僚の岩瀬仁紀(40)にも言えることだが、先発に回れば間違いなく投手寿命は延びる。岩瀬のタフさがあれば、50歳まで投げられると思う。

 リリーフは肉体的にも精神的にもきつい。先発には先発の苦しさはあるものの、過酷というほどではない。岩瀬と浅尾はこれまで、先発投手の勝ち星、それまで試合をつくってきた打線と中継ぎの頑張り、チームの白星などすべてを無にしてしまうかもしれないという重圧の中で投げ続けてきた。彼らの功績に報いるためにも、先発転向という話が出るのは当然。

 惜しむらくは、岩瀬にしても浅尾にしても、又吉や福谷といった若手の台頭でリリーフの座を追われたという印象を周囲に持たせてしまっていることだ。そんなイメージを与えること自体、彼らに失礼。功労者に対するフォローが足りない。もっと前に球団なり現場なりが、先発転向という道筋をつけてやるべきだった。

権藤博野球評論家)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  4. 4

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  3. 8

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 9

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  5. 10

    辰己涼介は楽天と再契約が現実的…“コスプレ封印”で殊勝にアピールも、国内FA移籍は厳しい見立て

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…