「鬼軍曹務まる?」の声も オリ新HC西村氏が持つ“別の顔”
30年来の親友が手を取り合った。
15日、オリックスは福良新監督(55)の下、来季の首脳陣を発表。ヘッドコーチに抜擢されたのが、福良監督の社会人時代からの盟友、元ロッテ監督の西村徳文氏(55)だ。西村コーチがロッテ時代も福良監督(当時は日本ハムコーチ)を招聘する話はあったが、ようやく念願がかなったようだ。
気になるのがヘッドコーチとしての役割だ。戦略、戦術面はもとより、「鬼軍曹」役が求められるポジション。監督に選手の不満の矛先が向くと、チームは崩壊しかねない。そこで、ヘッドコーチが憎まれ役を買って出る。今季も巨人の川相ヘッド、中日の森ヘッドなどはその筆頭。前西武監督の伊原氏も、巨人のヘッドコーチ時代は選手から恐れられていた。
西村コーチは指揮官時代、温厚で知られた。選手を責めることもめったになかった。とても「鬼軍曹」に向いてないと思われがちだが、ロッテOBは「まったく心配ない」と言う。
「現役時代は同じロッテで牛島派、愛甲派という武闘派2派閥を抑えて、最大派閥のボスだったほどのコワモテ。後輩をコキ使うのは当たり前で、95年のアリゾナキャンプでは若手に『宿舎のメシは食い飽きたからハンバーガーを買ってこい』と深夜買い物に行かせたこともある。今でこそ円くなったけど、必要があれば罵声も辞さない。本人は社会人出身でドラフト5位で入団した苦労人だけに、若い頃から練習の虫。特に勘違いしているような若手を嫌う傾向が強い。案外、ヘッドコーチはハマり役じゃないか」
秋季キャンプでは新ヘッドのカミナリが名物になりそうだ。