五輪切符はお預け ハンドボール女子代表に「欠けているもの」

公開日: 更新日:

 地の利に恵まれながらも完敗だった。

 ハンドボール女子日本代表は、リオ五輪キップをかけた韓国との戦いに21-35で完敗。76年モントリオール大会以来40年ぶりの五輪出場はかなわず、来年3月の世界最終予選(開催地未定)に回る。

 今回のアジア予選の会場は名古屋。そこでノビノビプレーしていたのは、ビジターの韓国の方だった。両チームとも45本のシュートを放ち、韓国は約78%が得点になったが、日本は47%以下。2010年のアジア大会準決勝で倒した相手も、これまでの対戦成績は日本の7勝46敗2分け。ロンドン五輪4位の国には、試合会場などまったく関係なかった。

 世界最終予選は、欧州などの強豪国と対戦することが予想され、出場権を得るのはさらに厳しくなりそうだ。栗山雅倫監督(44)は「総合力を上げていかなければ。シュートのミスも個人だけの問題ではない」と語ったが、12年10月に代表監督に就任した栗山氏はここまで、「全身全霊をかけて指導してきた」と声を大にして言えるのか。

 ラグビー日本代表の活躍により、エディー・ジョーンズヘッドコーチ(55)の厳しい指導がマスコミで紹介された。シンクロは07年の世界選手権、五輪は08年を最後にメダルなしだったが、「世界一厳しい」と言われる井村雅代氏が14年2月に代表コーチに復帰すると、130日、1日11時間の練習を課し、今年の世界選手権全7種目のうち、4種目で銅メダルを獲得した。2人の指導者に共通しているのは妥協を一切許さないこと。選手に嫌われても厳しい練習で結果を出し信頼関係を築いてきた。常識的なことを言ったり、やったりしても、歴史を変えることはできないのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  2. 2

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  3. 3

    国分太一が無期限活動休止へ…理由は重大コンプラ違反か? TV各局に全番組降板申し入れ、株式会社TOKIO解雇も

  4. 4

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題か...大谷の“献身投手復帰”で立場なし

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    進次郎農相の化けの皮ズルズルはがれる…“コンバイン発言”で大炎上、これじゃあ7月参院選まで人気持たず

  3. 8

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    「育成」頭打ちの巨人と若手台頭の日本ハムには彼我の差が…評論家・山崎裕之氏がバッサリ