清原容疑者の人生を変えた96年オフ「幻の阪神移籍」

公開日: 更新日:

巨人との最初の交渉が終わったあと、清原さんは大荒れだった。交渉に出てきた球団フロントの態度が『来たいのならどうぞ』と居丈高だったそうで、家に戻ってくるなり、『やめや! やめや!』と怒鳴り散らしていた。実はすでに荷造りを始めていて、部屋には家財道具を詰めた段ボールが積んであり、その上の一つ一つに宛先の書いていない宅配便の送り状が置いてあった。その送り状に『岸和田の実家の住所を書け!』と言われ、実際にそうさせられた。2日後の阪神との初交渉後は『ホンマに誠意を感じた』とご機嫌で、あの時点では本人も阪神入りの決意を固めていました」

 当時の阪神・吉田監督に「縦ジマのユニホームを横ジマに変えるくらいの意気込みだ」と口説かれた清原は交渉後、「熱意に汗が出た」とうれしそうだった。だが、その後は巨人の巻き返しや長嶋監督の出馬などで急転。結局、収まるところに収まったわけだが、PL学園時代から恋い焦がれた巨人は甘いところではなかった。

 度重なる故障と不振、1年目にはいきなりファンから激しいブーイングを浴び、前代未聞の応援ボイコットもあった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然