体重増の狙い、憧れの選手は…日本ハム大谷に「15の質問」

公開日: 更新日:

「100点じゃないかと思います」

 こう言って米アリゾナの1次キャンプを打ち上げた日本ハム大谷翔平(21)。10日の初登板では157キロのストレートでメジャースカウトの度肝を抜き、ここまで実戦4試合で12打数6安打と大リーグ関係者をうならせた。17日から沖縄の名護で2次キャンプに臨んでいる大谷が、投打に関する本音や私生活まで明かしてくれた。

 ◇  ◇  ◇

――投手としての課題のひとつは制球力ですか。

「(制球力は)日々、上がってきているとは思いますけど、やっぱりあって損はない、絶対的に必要な部分ですから」

――オフに体重を増やした狙いはパワーアップと技術向上のどちらですか?

「どっちもですね。筋力がないとできない技術やメカニズムや動きがあるので。技術をうまくするためのフィジカルだと思っています。筋力をつければ野球がうまくなるなんてこともありませんから。野球がうまくなるために必要なこととしてウエートトレーニングを入れているだけ。ですから体重が何キロ増えたとか、体脂肪率が何%ということは、ボクはそこまで大した問題ではないと思っています。どこまで野球がうまくて、自分のパフォーマンスを高く発揮できる体をもっているかという方が大事です。必要な段階として一回、増量してということは考えていました。そのために必要な練習はオフにできたかなと思っています」

――球速とコントロールのどちらを優先していますか。

「う~ん……僕は表裏一体だと思うんです。正しいフィジカルで、正しい投げ方をすれば、球速も上がるし、コントロールも良くなるし、スタミナ面でもプラスだと。バッティングも一緒。打球を飛ばすためにつけた筋肉がピッチングでマイナスになるとは思っていません。どちらも役に立つ、その基準値、ある一定の値を超えてきたら邪魔になる箇所というのは、もしかしたらあるかもしれないですけど。現時点でそうは考えていませんし、いまのこのフィジカルの筋量であれば、どちらでも役に立つくらいだなと思っています。どちらにもいい作用があって、なおかつ自分のパフォーマンスを高められるフィジカルの上限というのをオフの2カ月でどれくらい上げられるかといったら、体重は11キロ増とかでも筋量自体は5キロ増くらいのものですから」

――筋肉がないと技術的に上がらない部分があるとはどういうことでしょう。

「分かりやすく言えば、小学校低学年の子が、いきなり950グラムぐらいの木製バットをもって、きちっとしたスイングができるかといえば、そうじゃない。やっぱり、その子に合ったプラスチックのバットでもいいですし、その形状、その重量のバットでできる運動というのがあるでしょう。この重量を扱ううえで、スイングスピードを維持したまま正確にコンタクトするには筋肉、筋力もないとできないこともあります。僕は特に体も大きいですし、身長(193センチ)もあって、手も長いので、ますますないとキツいかなと」

ソフトバンクに苦手意識は?

――打者としてのプランはありますか。

「よりシンプルにしたいと。フォームもそうですし、考え方もです。2年目に(本塁打)10本打たせてもらいましたけど、3年目に入って、もっとこうして打ちたいというのができなかったときに、こうじゃないな、もっとこうしたいという部分……欲ではないですけど、変なものが出てくる。ですから、よりシンプルに打つために必要なことを考え、ただ打てばいいというか。いい結果の中にも課題、悪いところを見つけるのも大事かもしれませんけど、いいものはいいし、それ以上を求めなくてもいいのかなと」

――ソフトバンク戦の数字が悪い(4試合で1勝2敗、防御率6・58)のは苦手意識ですか?

「もちろん、ソフトバンクも強いですし、打線としてみても強いんですけど、ここで勝てば一挙に乗れるんじゃないかという登板で、自分の中で気負った部分はあります(8月4日のソフトバンク戦は6回3分の1を9安打7失点)。初めてそういう大事なマウンドを中10日ですかね、わざわざ空けてぶつけてもらって、変なものが出てきますし。ソフトバンクだからというのももちろんありますけど、もしかしたらそのとき首位がロッテでも西武でも楽天でもそうなっていたかなという部分はあります。ソフトバンクがよかったというのもありますし、自分の力が足りなかったというのもありますけど、まず、100%に近いパフォーマンスというか、自分のやりたいことができなかったというのがありますね。相手以前に自分の中の問題の方が大きい? そうですね」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  2. 7

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  3. 8

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相が招いた「対中損失」に終わり見えず…インバウンド消費1.8兆円減だけでは済まされない

  2. 2

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    長女Cocomi"突然の結婚宣言"で…木村拓哉と工藤静香の夫婦関係がギクシャクし始めた

  5. 5

    「NHKから国民を守る党」崩壊秒読み…立花孝志党首は服役の公算大、斉藤副党首の唐突離党がダメ押し

  1. 6

    国民民主党でくすぶる「パワハラ問題」めぐり玉木雄一郎代表がブチ切れ! 定例会見での一部始終

  2. 7

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  3. 8

    男子バレー小川智大と熱愛報道のCocomi ハイキューファンから《オタクの最高峰》と羨望の眼差し

  4. 9

    長女Cocomiに熱愛発覚…父キムタクがさらに抱える2つの「ちょ、待てよ」リスク

  5. 10

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ