アジアV平野美宇も中国で覚醒 有望選手に海外修行の勧め

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 日本のスポーツは学閥や多々のしがらみがあり、指導者は、選手の個性を伸ばすより、短期的な視点による成績を重視する。それを知っている錦織の父親は、「学校の部活では個性を大事にしてくれるとは思えなかった」といって、息子を渡米させて大正解だった。もしも中学、高校と国内の学校で過ごしていれば、ここまでの選手になっていたか、大いに疑問が残る。

「今年の世界陸上(ロンドン・8月)の男女マラソン代表6人のうち、3人は、実業団駅伝を走らない選手です。実業団陸上のあり方を考えるいいきっかけにして欲しい。スポーツを利用してきた企業や学校は今こそ変わるべきです。プロ野球からメジャーへ移籍した野茂英雄が象徴的だが、結果を見て手のひらを返すマスコミも同じです。とはいっても、国内スポーツ界にはびこる悪しき慣習や制度、スポーツメーカーやマスコミとの関係も簡単には変えられない。日本は組織から飛び出す者に冷たい国ですが、一流を目指す選手はチャンスがあれば、どんどん海外に出ていけばいい。それが自分自身のためです」(前出の武田氏)

 1964年に東京五輪が開催されてから53年。この国はまだまだスポーツ後進国なのだ。

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