キム・ハヌルと大違い 日本人選手の飛距離コンプレックス

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 昨年はパー5で2イーグル、5バーディー、1ボギーの8アンダー。ところが今年は6バーディー、1ボギーの5アンダーだった。パー4では昨年1つもなかったダブルボギーを2回もたたいている。

 最終日も右ドッグレッグホールの2番パー4でダブルボギー。ティーショットは一番飛んだが、グリーンを狙うには左サイドの木が邪魔になり、低い球で花道から転がし上げる作戦をとったものの、グリーンをオーバーしてバンカーへ。3打目の脱出も4打目も寄らなかった。

 評論家の菅野徳雄氏が「キムはトンプソンにオーバードライブされても自分の距離でゴルフをしていた」とこう解説する。

「ゴルフはいかに自分の飛距離を維持するかが大事なのに、日本人選手は昔から飛ばすことにこだわっている。だから、飛ばし屋のトンプソンと同組になると、しゃかりきになってクラブを振り回してスイングのバランスを崩してしまう。普段より飛ぶというのは、思惑以上にパンチが入ったり、ヘッドスピードが出ているわけで、自分のゴルフと違うことをしている。小針春芳も戸田藤一郎もボールが飛びだすというのは怖いと言った。それは飛ばした感触が手に残ってグリーン上でスムーズにパットができない悪影響が出てくるからだ。その点、キムは終始自分のテンポを保って、飛ばなくてもいいという勇気を持ってトンプソンと戦っていた。もちろんキムも飛ばそうと思えば飛距離は出るのだろうが、スイングのバランスは最後まで崩れていなかった」

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