星野・野村の薫陶受け…矢野燿大「虎指揮官」までの凸凹道

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「投手優先」のリードで投手陣からも信頼を得た。福原忍(現コーチ)、藤川球児らに折を見ては声をかけ、食事も共にし、コミュニケーションを深めた。後輩の福原忍や関本賢太郎らはプライベートでも仲が良く、時間を見つけて趣味のバス釣りをしに、琵琶湖(滋賀)などへ出かけた。

 現役晩年の09年オフ、マリナーズから城島健司を獲得した際に、球団にトレード志願すべきか迷い、当時SDだった星野氏に相談、「阪神で勉強せぇ」と説得され翻意した。引退時は真っ先に報告。星野監督の後援会「大仙会」のパーティーには必ず出席したという。

「矢野監督は選手時代から熱い人。下戸で酒はほとんど口にしないが、食事の席で野球のことを語りだすと、止まらない。後輩や裏方の相談には真剣に乗る。目配り、気配りもできる。二軍監督時代はマスコミとも良好な関係を築いた。二軍は若手記者が多い中、星野監督がそうだったように、記者一人一人の名前を覚えて対応している。練習のない日にも取材に応じることもある。『この選手は間違いなく出てくるから、取材しといた方がいいぞ』などと助言までしてくれるというので、マスコミの受けは非常にいい。星野さんは『マスコミも戦力』と言っていた。矢野監督もその意識を持って、接しているのです」(前出のOB)

 不遇、逆境を乗り越えた先に、阪神監督という大役が待っていた。強運も持ち合わせる男。

「やらない後悔より、やってみるべき」と決断した新監督。最下位に低迷する難局を打開できるか。

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