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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

3度目の巨人監督に 正真正銘の「原野球」が見られるのか

公開日: 更新日:

■実績のわりに滲み出なかった

 その思惑通り、第2次原巨人は06年から15年まで10年間にわたって続き、リーグ優勝6回(うち日本一2回)という圧倒的な成績を残した。さらに原監督は09年に日本代表を率いてWBC優勝も果たすなど、監督としての頂点を極めた。名実ともに本当に大監督に成長したわけだ。

 そんな過去をふまえて今回の第3次原巨人である。これまでの就任とはちがって、巨人側に大監督を迎えるという敬意を感じる。なにしろ高橋由伸前監督が思うような結果を残せず、さらに松井秀喜氏も新たに招聘できないとなると、今回の巨人は「世代交代のつなぎ役を実績豊富な原監督にお願いする」というスタンスとなり、それはもう下手に出るしかないだろう。原監督としては古巣の危機を救うために重い腰を上げるかたちだ。

 だから、今回は原監督が自由に強権を発動できる年下(後輩)だらけのコーチ陣となったのではないか。巨人としても頭を下げてお願いするわけだから、監督のお目付け役や参謀役を無理に置くわけにはいかない。原監督の好きな方向性の野球を好きにやってもらって結構、そんな弱い立場にならざるを得ない。

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