巨人・菅野や大船渡・佐々木にみる中学軟式野球のメリット
163キロ右腕の大船渡・佐々木、星稜・奥川、高知中時代に150キロを投げたとされる高知の1年生・森木――。最近話題の高校生投手に共通しているのは、中学時代に硬式ではなく、軟式野球をやっていたことである。
今年のプロ野球の開幕投手は、菅野(巨人)、大瀬良(広島)、今永(DeNA)、千賀(ソフトバンク)ら、外国人のメッセンジャー(阪神)を除く11人が中学校の軟式野球部出身だそうだ。強豪校で活躍する選手は、ボーイズやシニアといった硬式クラブチーム出身者が大多数を占めるのは事実。ただ、軟式にもメリットはある。
成長期の中学時代、特に投手は軽い軟式球の方がいいともいえる。硬式球は重いため、肩、肘を痛めるリスクがある。軟式出身者は「使い減り」しておらず、フレッシュな状態で高校入学から鍛えられる。大船渡の佐々木は、使い減りしていないタイプにみえる。
金銭や移動といった負担の違いも見逃せない。硬式チームの会費は、1カ月で安くても1万5000円。軟式なら1000~2000円ほどが多いと聞く。