10万円で誰でも代理人に 相次ぐ流出の裏にFIFAの規約改正
「40~50人の日本人が欧州で活躍して経験を持ち帰れば日本は強くなる。アフリカは欧州で活躍する選手が増えて急激にレベルが上がったからね」
2002年の日韓W杯を指揮したフィリップ・トルシエ監督はかつてこう語ったが、そんな時代が現実のものになりつつある。今夏、Jリーグから欧州へ赴いた選手は久保建英(レアル・マドリード)を筆頭に10人を超え、欧州主要リーグでプレーする選手も50人弱に上っている。欧州大量移籍時代到来の背景を探ってみた。 (取材・文=サッカージャーナリスト・元川悦子)
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カズ(三浦知良=横浜FC)がセリエA・ジェノアに移籍してから四半世紀。当時、欧州での日本人選手の位置づけは<未知数>だった。
1998年フランスW杯直後にペルージャに赴いた中田英寿がそれを変えるきっかけをつくった。2000―01年に彼がローマでスクデットを獲得し、小野伸二(琉球)がフェイエノールトで01―02年UEFAカップ(現欧州EL)を制覇。中村俊輔(横浜FC)もセルティックで参戦した06―07年欧州CLでマンチェスター・ユナイテッド相手に素晴らしい直接FK弾を決めるなど、日本人選手たちが大きなインパクトを残した。