著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

高卒選手を数年で主力にという旧来の育成価値観も通用せず

公開日: 更新日:

 常勝軍団・鹿島アントラーズからは今夏、安部裕葵(バルセロナ)、安西幸輝(ポルティモネンセ)、鈴木優磨(シントトロイデン)の3人が海外移籍に踏み切った。この1年間だけでも昌子源(トゥールーズ)ら計5人の主軸が欧州に旅立った現状に鈴木満強化部長は「高卒選手を3~4年かけて主力に育てるという旧来の価値観が通用しなくなった」と嘆く。有望な若手を抱えるクラブであればあるほど、悩みを抱えている。

 ◇  ◇  ◇

 鹿島は安部らの移籍を受け、2019年コパ・アメリカの日本代表で唯一の大学生FWにして21年春に入団予定だった上田綺世(当時法政大)獲得を前倒し。7月末からプロ契約を結んだ。さらに柏からMF小泉慶を獲得し、今月に入って、名古屋からもMF相馬勇紀を半年間レンタルで補強。素早い動きで戦力ダウンを阻止しようとしている。

 常勝軍団は1993年のJ発足時から「生え抜きを鍛え上げる方針」を貫いてきた。が、近年はその考えが成り立たなくなってきた。内田篤人大迫勇也柴崎岳ら若手の主力が続々と海外移籍し、この1~2年で傾向に拍車が掛かったからだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?