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いとうやまねコラムニスト

サッカー、フィギュアスケート、ラグビーなどのコラムニスト。取材・構成・ライティングを担当した土肥美智子著「サッカー日本代表帯同ドクター 女性スポーツドクターのパイオニアとしての軌跡」が好評発売中。

国歌を歌わない理由は?アイルランド代表をめぐる複雑事情

公開日: 更新日:

 28日に日本代表が相対するアイルランド代表だが、開会式で国旗がよく知られている三色旗と違うことに気が付かれた方もいるだろう。ナショナルカラーの「緑」をベースに5つのエンブレムが配された見慣れぬデザインは「ラグビーアイルランド代表」の旗である。

 中央には、国花であるシャムロックにラグビーボールを組み込んだアイルランドラグビー協会のエンブレム。周りの4つの盾は、左上から時計回りにアルスター、レンスター、コノート、マンスターの4地域の紋章だ。

 このうちアイルランド島北東部のアルスターだけは、イギリス領(北アイルランド)が含まれている――。アイルランドは12世紀以降イギリスの支配下に入り、独立したのは1949年。その時、プロテスタント系住民の多かった北東部だけはイギリスに残留することになる。これが、この先長く続く「北アイルランド問題」の発端だ。

 ところが、独立前の1879年に創立されたアイルランドラグビー協会は〈アイルランド島〉のくくりで運営され、アルスターはそのままアイルランド側のラグビー組織に残ることになった。サッカーでは、アイルランドと北アイルランドは別の代表だが、ラグビーは国をまたいだ統一チームなのである。

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