プロ野球6.19開幕でも野戦病院化の恐れ…1勝の重み増して

公開日: 更新日:

 ヨーイドンでケガ人続出――。そんな事態が懸念されている。

 17日の12球団代表者会議で、5月中の開幕を断念するとともに交流戦の中止が決まったプロ野球。開幕しても試合数の大幅な減少は避けられない現状に、球界OBがこう言うのだ。

「選手は今、自主練習で満足なトレーニングができていない。ロクな準備もないまま開幕を迎えることに、『ケガが怖い』と口を揃えている。オフの自主トレ、キャンプ、オープン戦と段階を踏んで迎える平時のペナントレースですら、一塁に走っただけで肉離れをする選手もいる。ああいうことが、今年は増えるんじゃないか。選手が不安に思うのももっともだ」

 ましてや、改めて6月19日の開幕を目指すと言っても、感染症終息は不透明。球団幹部の中には「7月に開幕できれば御の字」という声もあり、そうなれば、交流戦18試合分を引いたシーズン125試合の消化すら危うくなる。

「125試合になろうが100試合になろうが、いずれにしろ、例年以上に1勝の重みが増す。無理をする選手も出てくるだろう。メジャーのように試合数に応じて年俸が削減される可能性だってあるわけだから、必死にならざるを得ない。いつも以上に少ないチャンスをつかまなくてはいけない若手や、あとがない崖っぷちの中堅、ベテランは特にそうだ。気持ちばかりがせいて、体がついていかない。そういうことが十分にあり得る。もし開幕するなら、きちんとした準備期間を設けないと、始まった途端に故障者続出なんてことになりかねないよ」(前出のOB)

 開幕が決まってもプロ野球選手の試練は続く。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは