田中将メジャー残留の根拠 ヤ軍敗退の戦犯も楽天に戻らず

公開日: 更新日:

 レイズとの地区シリーズに敗れてシーズンが終了した田中将大(31=ヤンキース)の周辺が慌ただしい。

 ヤンキースとの7年164億円契約は今季限りで終了。今オフ、FAになる田中に関しては古巣の楽天が調査、熱視線を送っているという。20億円とも25億円ともいわれる年俸を用意しているとの報道も中にはあったが、田中が大金を積まれて日本に戻ってくる可能性はあるのか。

■ゆくゆくは楽天

「田中がゆくゆく、楽天に戻りたいと考えているのは事実です。自分を育ててくれた古巣に対しては愛着もあるし、ポスティングでメジャーに送り出してもらった恩義も感じている。ただ、まだ31歳。メジャーで完全燃焼したというならばまだしも、今季は散々な成績でしたからね。悔いが残るシーズンでしょうし、このオフが楽天に戻るタイミングとは思えないのです」(米特派員のひとり)

 今季は3勝3敗、防御率3・56。レギュラーシーズンの成績がいまひとつだったうえ、ポストシーズンは2試合、計8回に登板して0勝1敗、防御率12・38と散々。ポストシーズンに限れば昨年まで通算8試合で5勝3敗、防御率1・76。大舞台に強いのが最大の売りだったものの、先の体たらくで「今回がヤンキースでの最後の登板になるだろう」と地元メディアに書かれる始末だ。

■地区シリーズ敗退の戦犯

 田中はヤンキースの入団会見で「ワールドシリーズ優勝が目標」と公言しながら、7年間で地区優勝は1回だけ。ワールドシリーズには一度も出ていない。もちろん、目標に届かなかったのは田中ひとりのせいではないとはいえ、今年に限っては地区シリーズ敗退の戦犯と言っても過言ではない。

「自分を向上させていける材料を学べました。今後の野球人生において大きな1年。ステップをひとつと言わず、何段も上げていけるようなオフにしたい」

 シーズン終了後の記者会見でこう言っているだけに、このままメジャーのキャリアを終えるとは思えないのだ。前出の特派員がこう言った。

「メジャーにはFA市場が開かれる以前に、チーム内のFA選手に1年契約を提示できるクオリファイング・オファー(QO)という制度がある。選手が他球団に移籍したとき、移籍先の球団から翌年のドラフト指名権を得られる補償の意味合いがあり、今年の設定金額は1年約20億円です。つまり選手に年20億円以上の価値があれば球団はQOを出しますが、ヤンキースはどうやら田中にそれだけの価値はないと判断している。それでも昨年まで6年連続2ケタ勝利、ケガがあってもコンスタントに勝てる投手だけに、田中がFA市場に出る以前に年20億円以下で契約したいと考えている。田中もできれば住み慣れたニューヨークでワールドシリーズに勝ちたいでしょうし、仮にヤンキースから思うようなオファーがなければ他球団で世界一を目指すことになる」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束