巨人は育成12人指名 “数打ちゃ当たる”にアマ球界戦々恐々

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 そこで巨人である。大塚球団副代表は「今年が発掘と育成の元年」と言った。12人は育成ドラフト史上最多。身長2メートル左腕やハーフ選手など特色のある顔ぶれが並ぶが、この12人にしても、入団を拒否する選手がいないとも限らない。強豪校の指導者がこう言う。

「プロの指名待ちをしていた高校生が育成で指名され、指名から漏れた場合に受け皿になってくれるはずだった大学や社会人チームと、どちらへ行くかという判断は難しい。プロ側が『うちの方が環境がいい』と言えば、『育成でもプロがいい』と翻意することが多いんです。でも、育成は3年でクビのルールがあるからシビア。モノになるのは一握りだし、夢があるといえば聞こえはいいが、3年で切り捨てられて路頭に迷うのが大半。我々の立場からすると、無責任な制度ですよ。今年はコロナ禍で特にその傾向があるけど、『とりあえず育成で』みたいな指名は迷惑な場合もあります」

 今季の巨人で育成から昇格した5選手のうち、3人はドミニカ共和国出身という現実もある。外野のレギュラーの一角を奪いそうな松原のような成功例はあるものの、その陰で「血を入れ替える」と言われ、毎年大量の育成選手がクビを切られているのが現実である。

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