原英莉花にも“甘い蜜”が…プラチナ世代をスポイルするTV局

公開日: 更新日:

渋野日向子にお菓子を渡したカメラマンは“確信犯”

 そういった世代交代、新陳代謝は歓迎すべきことだが、そこに外的要因があるとすれば話は別である。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)はこの日、大会を中継した日本テレビの担当者に厳重注意していたことが判明。コトの顛末をツアー関係者が明かす。

「日本テレビのカメラマンがプレー中の渋野日向子にお菓子を手渡ししていたことが問題視されました。大会2日目の14番で行為に及んだカメラマンはその日に大会サイドから直接注意を受けながら、翌3日目の14番でも同じことを繰り返した。日本テレビの担当者によれば、前週の大王製紙エリエールレディスでもプレー中の渋野にお菓子を渡していたというから、常習犯というか確信犯ですよ。コロナ禍の大会で誰もがピリピリしている中、無神経にも選手と接触した。厳重注意は当然でしょう」

 渋野は昨年の全英女子オープンを制して以降、ゴルフ界のヒロインに。テレビ局は、プレー中に取る補食のおやつにまでフォーカスし、「きょうのお菓子は?」といまだワイドショー的に取り上げている。彼らが「渋野のもぐもぐタイム」と称するそのシーンをカメラに収めるために行為に及んだのは明らか。日本テレビの担当者は否定したが、自作自演も甚だしい。

■スポイルされるアスリート

 いや、渋野に限った話ではない。昨年のシーズンオフは、今大会を沸かせた原や古江らも、次世代の女子ゴルフの牽引車としてメディアに引っ張りだこ。特にテレビは、バラエティー番組に担ぎ出し、賞金や賞品を選手の鼻先にぶら下げて、ドライバーで的当てをさせたり、タレント扱いで愚にもつかない遊びに興じさせた。

 ツアープロのあるコーチがこう言う。

「有望選手には早くからマネジメント会社がツバをつけ、彼らがテレビ局と一緒になって売り出そうとする。ほいほい出て行く方も方ですが、若い選手はチヤホヤされれば気分は悪くない。そりゃあ、本業がおろそかになったり、勘違いする選手も出てきますよ。コーチはそこまで面倒見切れない。忸怩たる思いをしているコーチが多いのが実情です」

 来夏の東京五輪後には同じようにテレビ局のオモチャにされるアスリートが大量生産されるのは間違いない。そうやってスターはつくられ、そして飽きられ、スポイルされる。今回の渋野の一件が典型的だ。渋野がダメになれば、次のスターを探して神輿に乗せる。それがテレビのやり方だ。若手が奮闘すればするほど、女子ツアーの将来が不安になってくる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり