女子バレー曽我啓菜の武器は雪山で鍛えた強靭な下半身

公開日: 更新日:

甥っ子には「トミカの叔母さん」

 卒業後の進路は無数のオファーの中から、NECレッドロケッツを選んだ。

「身長173センチの私はバレー界では小さい方です。その時は企業から声を掛けてもらっていても、大学卒業時にはどうなっているか分からない。そう考えていたので、大学に行くつもりは全くありませんでした。NECに決めた理由は、高校時代にNECの施設を使わせてもらったりとお世話になっていて、チームの雰囲気も良いなと思っていたからです」

 高卒1年目の昨年はU20日本代表として女子ジュニア世界選手権優勝。今年1月下旬に発表された火の鳥NIPPON入りを果たした。が、曽我は暗澹たる気持ちに苛まれていた。足首に故障を抱えていたからだ。

「(ケガが)少し良くなったと思っても再発して……。結果的に(五輪が)1年延期となったので回復に努めることが出来ました。残りの期間でしっかりと調整していきたいです。東京五輪では身長のハンディを感じさせないような、オフェンス時の機動力を見てください」

 曽我には五輪の大舞台に立つ姿を見せたい人がいるという。

「甥っ子たちです。姉に小学1年と幼稚園の子供がいて、これが可愛くて仕方がない。会うたびに『トミカを買って!』とねだられて。可愛さのあまり押しに負けて、毎回買ってしまいます。『トミカの叔母さん』と思われているかもしれません(苦笑い)」

 20年度の全日本代表29人の中から、東京五輪の代表に選ばれるのはわずか12人。厳しい競争を勝ち抜いて、愛しの甥っ子たちにコート上の雄姿を見せたい。

▽そが・はるな 2001年3月25日、新潟県長岡市生まれ。7歳からバレーボールを始め、高校は大阪府にある金蘭会高に進んだ。NECレッドロケッツの在籍2年目。好きな俳優は小松菜奈菅田将暉。身長173センチ。

【連載】東京五輪目指す 女子アスリートの履歴書

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー