著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

ヤ軍「ブレークスルー感染」でCDC指針の問題点が明らかに

公開日: 更新日:

 新たな指針の公表に合わせ、すでに接種を完了しているバイデンは大統領執務室で共和党議員とともにマスクを外して談笑する様子を公開し、ワクチン接種の重要さを国民に訴えかけた。

■感染後に予防接種も再感染

 一方で、気になる出来事も起きている。

 5月12日にヤンキースは選手やコーチが新型コロナウイルスに感染したことを公表した。

 これだけなら人々の注目を集めはしても、今やだれが新型コロナウイルスに感染してもおかしくない状況だけに、驚くには値しない。重要なのはいずれも所定のワクチン接種を完了していたことであり、特に遊撃手のグレイバー・トーレスは昨年12月に一度感染し、感染後に接種を行ったにもかかわらず再度感染しているという点だ。

 ヤンキースの事例は、接種後に新型コロナウイルスに感染する「ブレークスルー感染」が起きていることを示している。

 こうした状況を受けて、CDCは米食品医薬品局が承認したワクチンの有効性は高いものの、集団免疫が伝染を抑制するのに十分な水準に達していない場合には「ブレークスルー感染」が発生する可能性があるとする調査結果を公表した。

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