著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

スアレス退団も…阪神のクローザー問題は楽観視している

公開日: 更新日:

 その藤川がMLB(大リーグ機構)に移籍した以降も、14~15年は呉昇桓、17年はドリスと、阪神の助っ人クローザーが最多セーブ投手のタイトルを獲得。20~21年のスアレスと合わせると、過去10年間で実に5度も阪神から最多セーブ投手を輩出しているのだ。

 また、クローザーだけでなく、近年ますます重要性が高まっているセットアッパーについても阪神は次々に優秀な投手を輩出してきた。現役では岩崎優が筆頭だが、16~18年に在籍したマテオと、15年にオリックスから移籍してきた桑原謙太朗(今季限りで引退)の2人は、17年に最優秀中継ぎ投手のタイトルを分け合うなど、先述のドリスとともに当時の阪神リリーフ陣に欠かせない投手だった。

 この他にも阪神のリリーフ投手史を振り返ってみると、古くは通算100勝100セーブをダブル達成した山本和行や、1985年の日本一イヤーのクローザー・中西清起ら、数多くの名投手が浮かんでくる。90年代前半に故障で短命に終わったものの伝説的な活躍をした左のサイドスロー・田村勤しかり、90年代後半に松井秀喜キラーとして名を馳せた遠山奬志しかり、記憶に残る名リリーバーが多いのも阪神の特徴だ。

 だから、きっと大丈夫なのだろう。来年、スアレスの穴を埋めて余りあるような新クローザーが颯爽と現れるに決まっている。それが岩崎優なのか、ケラーなのか、それともまだ見ぬ超新星なのか、とても楽しみだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  3. 8

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」