「大鵬の孫」王鵬は素質一級品も…“お坊ちゃん気質”からの脱却が課題

公開日: 更新日:

21歳・大嶽部屋・前頭18枚目

 入門から5年目で新入幕は早いのか、それとも遅いのか。

 今場所、初めて幕内の土俵を踏んだ「大鵬の孫」。昭和の名横綱の血縁とあって期待も高い。

 埼玉栄高を卒業して角界入りした時点で183センチ、135キロ。現在は191センチ、181キロと見事なまでの巨躯(きょく)へと成長した。

「入門の時点では『大関になるのは確実』と言われていたが、今や未来の横綱候補です。お爺さんの大鵬さんとは異なり、王鵬は押し相撲。今でも十分強いは強いが、あの体格ですからね。四つ相撲を覚えたらさらに化けますよ。本人もそれを理解しているのか、四つに組むこともある。立ち合いで相手を突き起こして、胸を合わせて右四つに組み止めたら、そうは負けない力士になれますよ」(角界OB)

 入門から1年足らずで幕下に出世。スピード出世もあるかと思われたものの、幕下で丸2年以上足踏みした。先場所も初日から9連勝したと思いきや、その後は4連敗というツラ相撲で、好角家にため息をつかせた。

「ツラ相撲は押し相撲の宿命とはいえ、お坊ちゃん気質が原因でもある。気持ちが優しすぎるのか、ここぞで勝てない。勝っても負けてもあっさりと、良くも悪くも優等生なんです。時には土俵で相手を睨みつけたり、負けて悔しい時は取材拒否をしてもいい。出自が出自だけに昔からヘンに取材慣れしちゃっているというか……。稽古内容もいまひとつ。本人は一生懸命のつもりでも、量も気迫もまだまだ足りない。その意味では、お父さんの貴闘力を見習ってもいいと思う」(前出のOB)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?