バッハ会長のロシア批判はポーズか…“プーチンのプードル”がIOCを追われる日

公開日: 更新日:

 こうなると安穏としていられないのが、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長(68)だろう。IOCは2月24日、五輪開幕7日前からパラ終了7日後までの休戦決議を破ったロシアを批判。バッハ会長も「休戦を守り、平和にチャンスを与えてほしい」と訴えたが、それも「ポーズではないか」と勘ぐる向きがある。バッハ会長はロシアのプーチン大統領と親しく、母国ドイツでは「プーチンのプードル」、つまりポチと揶揄されている。

 2014年冬季ソチ五輪で組織的ドーピングが発覚したロシアに対し、その後も「ロシア・オリンピック委員会(ROC)」などとして参加を承認。今大会ではフィギュア女子ROC代表のワリエワにドーピング疑惑が持ち上がったが、すぐに結論を下せず。そうこうしているうちにスポーツ仲裁裁判所(CAS)が「ワリエワは出場可」の判断を下した。

 ある放送関係者は「IOC内外でバッハ会長降ろしの動きが活発化するのではないか」とこう続ける。

■スポンサーが怒り心頭

「特に不満を抱いているのが米放送局NBCです。今やIOCの総収入の3割以上がNBCからの放映権料。22年から32年までの6大会で9000億円近いカネを払いながら、疑惑と不祥事がてんこ盛りだった北京五輪の視聴者数は五輪史上ワーストで、NBCも怒り心頭なのです。こうなると、NBCはIOCにさらなる改革案を突き付けるか、あるいはバッハ会長の退陣を要求してもおかしくない。米国はただでさえ、対中・ロの急先鋒。そこにきて、中国とロシアにべったりのバッハ会長が居座るようでは、米国民の五輪への関心はさらに薄れかねない。もし、今後の五輪で『我々はロシアとの対戦を拒否する』なんて国が出てくれば五輪は台無し。放送局としても大打撃ですから」

 IOCは1984年ロス五輪から商業五輪に転換。カネと引き換えに、スポンサーの意向が強く反映されるようになった。

 バッハ会長の任期は2025年まで。歴代IOC会長で途中退任した者はいないが、独裁者のポチがその1号となるかもしれない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった