堀琴音、金田久美子、小祝さくら…アマチュアに役立つ人気女子プロのテクニック

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【パット編】小祝さくら

 2022年に2勝をマークした小祝さくらのパッティングが注目されました。

 シーズン中の6月に、「最近パターがひどいので」と急に思いたって試したクロスハンドグリップです。グリップする左手が下、右手が上と順手の逆です。

 小祝はカップまでの距離が5メートル以内ではクロスハンド、5メートルを超えると順手と距離に応じて打ち方を変えていました。

 ショートパットの精度が悪い、というアマチュアは小祝スタイルを試してみる価値があります。

 クロスハンドにすると、左肩が順手よりも低くなるので、ヘッドを低く、狙ったラインに押し出す時間が長くなります。ヘッドがアッパー軌道にならず、引っかけのミスが減ります。

 ボールの転がりがよくなれば、傾斜の影響も受けづらく、カップめがけてボールが転がってくれます。ラインを浅く読めるメリットもあり、パッティングがシンプルになり、「入るかな?」という不安からも解消される。

 ショートパットに苦労するアマチュアは、芯でボールをとらえられないため転がりが悪く、芝目に影響されやすく、カップインの確率が低いのです。

 さらに緊張する状況になればなるほど、器用な右手は動きが早くなったり遅くなったりと不安定になり、フェースの向きもストローク中にブレてしまいます。

 右手が早く動けばパンチが入ってカップを大きくオーバーしたり、右手が遅く動けば、ヘッドが先に動いて左へのミスがでやすいわけです。ちなみに強気なアマチュアは右手が早く動き、慎重なアマチュアは右手の動きが遅い。ミスの傾向もプレースタイルが影響します。

 小祝が距離の短いパットだけクロスハンドにする理由がよくわかります。

■過敏な右手の動きを抑えるクロスハンドグリップ

 それはストロークが小さく、パターを大きく動かす必要がないため、右手が過敏になるのを防ぐためです。

 ただ、クロスハンドには注意点もあります。

 方向重視のグリップであり直進性がよくなる一方で、フォローは大きく取れないためロングパットには不向きです。

 そしてシャフトと左腕が一直線になるように、ボールをセットするポジションは左足寄りが基本です。パット数はスコアの4割を占めるといわれ、ショートパットに自信がつけばベストスコア更新は間違いないでしょう。

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