岡田阪神はFA補強封印で現有戦力の底上げ重視も…虎選手を待つ“忙しすぎるオフ”が来季連覇を拒む?

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「明日以降、もうちょっとドッシリいけるんじゃないか。ゲーム運びはシーズン中と同じようにいけた」

 試合後にこう言った岡田彰布監督(65)、してやったりだったのではないか。

 18日のCSファイナルステージ第1戦。1位阪神は公式戦終了から中13日のインターバルがあったものの、先発の村上頌樹(25)が6回1失点と好投。打線も1-1で迎えた五回に3点を挙げ、そのまま押し切った。

 これで1勝のアドバンテージを加えて2勝とした阪神。2戦目、3戦目に先発が予定されている伊藤将司(対広島2試合、2勝、防1.17)と大竹耕太郎(同7試合、6勝、防0.57)は揃って広島に相性が良く、CS突破の追い風となりそうだ。

 その阪神は18年ぶりにリーグ優勝を果たしたこのオフ、FA補強を封印するという。今季は85勝53敗5分けの貯金32、2位広島に11.5ゲームの大差をつけて圧勝した。チーム防御率2.66はリーグトップ。圧倒的な投手力を誇るだけでなく、攻撃面もチーム打率.247(同2位)、チーム本塁打84(同5位)ながら、四球(494個=同1位)を絡めたつなぎの野球でリーグトップの555得点をマーク。投打でライバル球団を圧倒した。

「しかも、阪神は村上や伊藤(27)、近本(28)、大山(28)ら30歳未満の選手が主力を担う若いチーム。坂井オーナー時代に補強頼みだった編成方針にメスを入れ、ドラフトと育成を柱としたチームづくりに転換したことが実を結んでいる。今オフもその方針は変わらない。外国人選手の入れ替えはあっても、補強はドラフトがメイン。現有戦力の底上げでリーグ連覇を狙うことになるでしょう」とは、在阪の放送関係者だ。

巨人は大補強の動きも…

 岡田監督も、補強に頼らない生え抜き中心のチームづくりを理想としている。昨年の監督就任直後、FA補強について「全然考えてない。いらんよ。せっかく、チーム若くなってきたのに年寄りはいらん」と言っていたし、優勝が決まった直後のスポーツ紙のインタビューでも「いまはもう全部生え抜きやもんな。そら理想よ。(全球団の)外国人はなしにして欲しいくらいやわ。もっと強いで、ハッキリ言うて」などと話していた。

「助っ人に関してはハズレが多く、フロントへの当てつけの意味もあるのでしょうが、実際に投手に関しては二軍に一軍クラスの選手があふれているほど。ライバル球団を見ても、新井監督率いる広島は来季も上位をうかがうだろうし、3位のDeNA、4位の巨人も補強を進めている。特に、V逸の責任を取って原監督が退任、阿部新監督が就任した巨人は、FAで楽天松井裕樹らの調査を進めるなど、大補強のにおいがプンプンします。とはいえ、こと投手力に限れば、青柳、西勇のベテランが揃って不振でもこの成績ですからね。同じく圧倒的な投手力を誇るオリックスがリーグ3連覇しているのを見ても、来季も連覇する可能性は十分にあるとみています」(同)

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