スカウトは西へ東へ…2023年のドラフトはてんやわんや プロ志望届数は10年で約2倍に

公開日: 更新日:

「スカウトたちは今年、大忙しでしたよ」

 こう言うのは在京球団のフロント幹部。26日のドラフト会議は、スカウトたちにとって1年間の総決算の場ではある。担当した選手がドラフトされれば大忙しも、そうでないスカウトたちも中にはいる。しかし、各球団のスカウトたちは総じて足を棒にして全国津々浦々を駆けずり回ったそうだ。なぜか。

【写真】この記事の関連写真を見る(33枚)

「プロを志望する高校生や大学生が多かったからですよ」とは前出の幹部。

 今年、プロ志望届を出した高校生は139人、大学生は177人。球児の数は年々、減少傾向にあるとはいえ、プロ志望届を提出した学生の数は10年前の約2倍に膨れ上がってはいるが……。

「スカウトたちはプロ志望届を出した選手を、必ず一度はチェックするのです。知名度や実績はなくても、逸材の可能性がゼロではない。特に最近はメッツの千賀やオリックスの宇田川など、育成出身でブレークする選手が目立つ。プロ入りしても芽が出ず、無名のまま消えていく選手が大半ながら、ノーマークだった無名選手が他球団に指名されて大活躍しようものなら、その地区の担当スカウトが責任を問われるケースも中にはある。それだけにスカウトたちは担当地区を隈なくチェックしたのです」(前出の幹部)

 育成も含めてドラフトで指名された高校生と大学生は計85人。プロ志望届を出した選手の4分の1に満たなかったが、残りの4分の3強の選手たちをチェックしたスカウトたちの苦労はハンパじゃなかった――。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾